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女性のからだ
授乳はその方法によっては、腱鞘炎や腰痛、肩こりを引き起こす原因になります。1日何度もあるのと、赤ちゃんが泣いて訴えてくることもあり、ついつい無理な姿勢にもなってしまいがちです。
赤ちゃんが小さいうちは抱っこして、お母さんが赤ちゃんに合わせる方法もありますが、その場合赤ちゃんの身体を手首で支えることが多く、手で赤ちゃんの頭の重みを受けることになるため、腱鞘炎になることもあります。また、お母さんが赤ちゃんをのぞき込む姿勢は首や肩にも負担になります。日々、赤ちゃんは大きくなっていくため、クッションやバスタオルなどを利用して、赤ちゃんをお母さんの胸の高さに合わせるように工夫しましょう。クッションやバスタオルなどを活用することで、手首の負担も減らすことができ、赤ちゃんを抱えることよりも、支えることに力を使うことができます。
授乳だけでなく抱っこの機会が多くなり、手首の痛みを訴えるお母さんも少なくありません。手首の痛みを感じ始めたら、痛みを我慢せず、なるべく手首の負担が少なくなる方法を選択したり、ストレッチをするなどしてケアをしましょう。だっこで手首の負担を減らすには、肘のあたりに赤ちゃんの頭が来るように抱っこして、前腕(肘から手首まで)で赤ちゃんの体重を支えるとよいでしょう。手首が手のひら側に曲がった状態で痛みがある場合は、手のひらを下に向けた状態で抱っこすることも一つの方法です。
赤ちゃんを抱っこする際は、頭と首の部分と、腰とお尻の部分の2点を支えてあげると安定します。特に首が座るまでの間は頭と首を一体となるようにしてあげるとよいでしょう。
おむつ替えも授乳と同様に頻回に行うお世話のひとつです。姿勢に気を付けることで負担を軽減することができます。
おむつ替えでは、赤ちゃんが仰向けの状態でお世話することが多いと思います。陰部や臀部の状態を確認する機会でもありますが、授乳のように、見る場所に高さを合わせるということが難しい動作でもあります。お母さんの目線と赤ちゃんの身体の高さに差が出ると、肩や腰を丸めて、前かがみの姿勢になりやすくなります。この姿勢の場合、骨盤は後ろに倒れ、首は前に出て、腰痛や肩こりの原因になりやすいので、その姿勢に気が付いたら、骨盤を前に傾け、背筋を伸ばしてみるとよいでしょう。また少しでも高低差を減らすために、赤ちゃんを台の上に寝かせて、おむつ替えをするというのもいい方法です。
授乳、おむつ替え、とおすすめの姿勢をご紹介しましたが、「言うは易し、行うは難し」のごとく、おすすめの姿勢をずっととることは現実的には難しいとも思います。しかしながら、反復する動作やあまりいいとは言えない姿勢が肩こりや腰痛、腱鞘炎の原因になっていることも事実です。そのため、おすすめの姿勢を覚えていただき、ふとお世話の合間に「そういえば!」と思いだしていただき、その時に姿勢を直したり、骨盤を動かすなどして、運動の機会にもしていただけたらと思います。1日何度もあるお世話をご自身の身体のセルフケアのチャンスにしてしまいましょう。
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出産後は育児がすぐに始まり、頻回に授乳やおむつ替えをします。授乳やおむつ替えは赤ちゃんが小さいときは特に、お母さんとなった女性の体の負担になります。環境や体の使い方を工夫して負担を軽くし、快適に行えるようにしていきましょう。