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沐浴
赤ちゃんの入浴にベビーバスを使っている人はいったいどれくらいいるのでしょうか? 東京都が1000人の保護者を対象に調査したところ、およそ8割が「ベビーバスを利用した」と回答しました。ベビーバス利用者のうち、生後1ヶ月までベビーバスを使用していた人は2割弱、生後2〜3ヶ月までベビーバスを使っていた人が3割、「生後3ヶ月以降も使っていた」と回答した保護者が半数を占めました。
これから長いお付き合いとなるかもしれないベビーバス。選ぶ際のポイントや、注意すべき点を見てみましょう。
ベビーバスには、さまざまなタイプのものが販売されています。使い勝手、大きさ、デザインなど選ぶ基準は人それぞれですが、まず気になるのは安全性ではないでしょうか。残念ながら、2020年現在、国内で流通しているベビーバス製品には安全性を保証する規格基準が十分であるとは言えません。一部の商品では、品質表示法の規制対象がありますが、ベビーバス全般に対する安全基準や法はまだ整備されていないのが現状です。
バスタブのタイプによって赤ちゃんを支えるくぼみや「股受け」とよばれる凸状の形がついているタイプがあります。東京都の調査によると、股受けがあったとしても沐浴中に赤ちゃんを支える大人の手が少しの間でも離れてしまうと、赤ちゃんのからだが支えからずり落ち、沈んでしまう危険性があると報告されています。
どんなタイプのベビーバスであっても、沐浴中に手と目を赤ちゃんから離すことは大きな危険をともないます。
慣れない状況で大人が一人で沐浴したり、上のお子さんを見ながらなど、安全に沐浴ができるか不安や心配を感じることもあるかもしれません。まず、第一に気をつけることは、とにかく赤ちゃんが沈まないようにすること。東京都の調査によると、赤ちゃんの背中を洗う際に気づかないうちに赤ちゃんの顔が水没しているという事故が報告されています。沐浴中に思わぬ事故が起こらないよう、特に慣れないうちは十分に注意を払いましょう。
米国小児科学会は硬質プラスチック製のバスタブに滑りにくい座面やハンモックが設置されたベビーバスを推奨しています。沐浴中、赤ちゃんが沈む心配がなく、大人が片手で赤ちゃんのからだを支え続ける必要がないので、安全かつ負担が大きく軽減するデザインといえるでしょう。
とはいえ、沐浴中は赤ちゃんから目を離さず、手は必ず添えておきましょう。
米国では2017年から厳しい規格基準に適合した製品のみが現在販売・流通の認可を得ています。これらの製品は過去のベビーバス関連の事故調査データをもとに、安全な構造、防カビ/アレルギー対策など赤ちゃんの体に安全な品質が見直されました。安全面を考慮したデザインが採用されています。
ベビーバスを準備する際は、取り扱い説明書などの文書は事前に確認しておきましょう。特に、事故防止対策に関する警告、注意文書は沐浴での事故を事前に防ぐためにも大切です。
ベビーバスの選択基準はご家庭によって価格やサイズ、設置する場所によっては材質や形などなど選択ポイントはいくつもありますが、安全な使用法や事故対策の注意書きがきちんと示されている製品、沐浴を行う人が安心して実施できるデザインかどうかも合わせて検討してみましょう。
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生後1ヶ月くらいまで(おへそがきれいに乾燥するまでの期間)は、赤ちゃんと大人の浴槽は分けることがすすめられています。大人と一緒にお風呂に入ってもいいタイミングは、だいたい1ヶ月健診を過ぎたころ。1ヶ月健診で「そろそろ大人と一緒の風呂でも大丈夫」と伝えられることが多いでしょう。